1993年、商業ディスプレイとグラフィックデザインの世界でそれぞれ活躍していたマーカスとダニエルのフライターグ兄弟は、機能性と防水性に優れた丈夫なバッグを創ろうと画策していました。兄弟は、当時彼らが住んでいたチューリッヒ市内のアパートの目を走るフリーウェイの分岐点を往来する色とりどりのトラックにインスパイアされ、使い古されたトラックタープ(幌) 、 自転車のインナーチューブ、車のシート ベルトを使ったメッセンジャーバッグを、運転免許を持たない彼ら自身のために創り出しました。ひとつひとつがユニークな最初のメッセンジャーバッグはこうして彼らのアパートのリビングで産声をあげたのです。
フライターグ兄弟が最初にデザインしたメッセンジャーバッグ 「F13 TOP CAT」 から始まり、現在ではあらゆるニーズの為にデザインされた50以上のモデルが生み出されています。スマートフォンスリーブやラップトップスリーブといった小物類から、さまざまなサイズのバックパック、ハンドバッグ、ショッピングバッグ、そしてトラベルバッグまで幅広く展開しています。またいくつかのモデルは、使い古されたトラックタープと100%リサイクルペットボトルから作られたサスティナブルな生地と組み合わされています。FREITAGは現在も、使い古された材料を可能な限り長く循環させ続けるという原則に基づいて活動しており、将来的にはさらにそのサイクルを閉じることも目指しています。同社は2020年から業界パートナーと協力し、循環可能なトラックタープの開発にも取り組んでいます。2023年には、FREITAG初の完全循環型なバックパックを生産開始し、Mono[PA6] という名前で2024年春から発売される予定です。
現在、世界で29店のFREITAG Storeと300店を超えるパートナーショップにてお買い求めいただけます。また、FREITAG Online Storeでは常時4,000を超えるユニークな商品が豊富に取り揃えられています。2011年以来、FREITAGはスイス チューリッヒ・エルリコンのNoerdを本拠地としています。ここでは、バッグのデザイン、トラックタープの保管、裁断、洗浄、カッティング、そして在庫の管理や世界への発送などの作業が行われています。
フライターグはサーキュラー・エコノミー(循環型社会)を提唱するだけでなく、会社の組織体も円を描いた形で組織されています。2016年、フライターグ兄弟は古典的な中央集権型・ 階層型のヒエラルキー組織を廃止し、ホラクラシーという、 意思決定やマネジメントを自律的なチームに分散したフラットな組織管理体制を導入しました。